
どう対処したら良いのかわからずに、そのままにしていませんか?
「更年期障害かな」と思ったら、一人で抱え込まずに家族や病院に相談することも大切です。
今回は、更年期障害に効果があるとされている成分3つを紹介し、そのメカニズムや効果について管理栄養士が詳しく解説していきます。
今更年期の症状で悩んでいる人も、これからに備えて予防しておきたい人もチェックしておきましょう。
管理栄養士のおすすめ!更年期障害を改善する成分3選
DHA・EPA

植物性のα-リノレン酸から合成されることもありますが、基本的には魚から摂らなくてはならない必須脂肪酸です。
DHA・EPAは非常に多くの効能があり、健康効果の高い成分として期待されています。
まだまだ明らかにされていない部分もありますが、更年期障害における心理的な症状の改善にも役立つのではないかと考えられます。
イライラや抑うつ、不安感などは更年期障害の症状の一つです。
また、更年期に訪れるさまざまな体の変化に対して心が追いつけず、精神的にも影響が出てしまうという場合もあります。
DHA・EPAは、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質などに作用しており、脳や神経系、精神疾患に対する研究が盛んに行われています。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、うつ症状の人はこのセロトニンが不足しているようです。
DHA・EPAは、セロトニンの代謝に影響しており、それが抑うつ症状を改善する可能性があると考えられています。
実際に健康な人の血中のDHA量と、脳内のセロトニンの量には相関関係があると明らかになっています。
エクオール

イソフラボンよりも、女性ホルモンであるエストロゲンを活性化させる力が強いとされており注目されています。
更年期障害は、主に女性ホルモンの量が減っていくことや、バランスが崩れることが原因で起こります。
エクオールによってエストロゲンが活性化され、更年期障害の予防や、閉経後の骨粗鬆症予防効果が期待されています。
エクオールの生産能は人によって差が大きく、5〜7割の人はエクオール生産能が非常に弱いとされています。
エクオールは腸内細菌の代謝によって生成されるため、腸内細菌の違いが個人差を生み出す理由と考えられます。
カルシウム
カルシウムは主要ミネラルの一つで、骨や歯に多く存在しています。食品では、牛乳や小魚、ほうれん草などから摂ることができます。
女性ホルモンのエストロゲンには骨量を維持する働きがあり、更年期になってエストロゲンが減少すると骨密度も低下する傾向にあります。
そのため更年期になると骨粗鬆症となる女性が多く見られます。
カルシウムには更年期症状の一つである骨粗鬆症の治療や予防に役立つとされています。
更年期障害とは?
症状について

代表的な症状は次のとおりです。
- のぼせ、顔のほてり
- 頻脈
- 動悸、息切れ
- 異常な発汗
- 血圧の乱れ
- 耳鳴り
- 頭痛、めまい
- イライラ、不安感
- うつ
- 不眠
原因について
女性の場合は、閉経期前後の約10年間にエストロゲンの分泌が急激に減少することが原因です。更年期障害は女性だけに起こるものではなく、男性にも起こります。
男性の場合は、睾丸ホルモンのテストステロンの分泌が減少することが原因です。
男性の場合はホルモンの分泌量の変化が緩やかで、女性よりも変化に気が付きにくいとされています。
対策について
40代を迎えると、ホルモンの量が減少していき、誰でも更年期を迎えます。更年期障害の症状には個人差がありますが、多くの人が症状を感じても我慢してやり過ごしているようです。

ホルモン補充療法や漢方薬の処方、状態によっては心理カウンセリングを受けることも可能です。
一人で悩まずに、医療機関で適切なケアを受けるということも一つの選択肢として用意しておくと安心です。
日常生活では、バランスの良い食事や適度な運動など、基本的な習慣を見直すことで症状の緩和が期待できます。
その他アロマセラピーなどでストレスを緩和することも有効とされています。
まとめ

一人で悩みを抱えず、相談できる場所や人を見つけておくことも大切です。
更年期障害は規則正しい食事や生活習慣、病院での治療などによって症状を緩和することができます。
それに加えて、今回オススメした3つの成分を上手にとり入れて、更年期障害の症状を改善していきましょう。
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